法定12ヶ月点検とは

法定12ヶ月点検は、購入後1年ごとに実施が法律で義務付けられている「定期点検整備」で、車の「走る・曲がる・止まる」基本性能にかかわる26項目の点検・整備を行います。これは事故や故障を未然に防ぎ、安全に走行するための予防整備の役割を持ちます。点検ではエンジンルームやブレーキ、足回り、電気装置など車の内部や下部の見えない部分までチェックします。
点検は主に「室内」「エンジンルーム」「下回り」「外回り・足回り」の4つのカテゴリに分かれています。

車検との違い

項目車検法定12ヶ月点検
目的保安基準に適合しているか確認次の点検まで安全に走れる状態を維持
頻度2年ごと1年ごと
項目数約20項目約26項目
法的義務あり(未実施は罰則)あり(罰則なし)

費用の目安・所要時間など

費用目安:1万円程度(部品交換があれば別途)
所要時間:おおむね60分程度
※ 12ヶ月点検は法律で義務付けられていますが、未実施でも罰則はありません。しかし、点検を怠ると故障や事故のリスクが高まり、結果的に修理費が高額になることもあります。

室内点検(4項目)

01.ブレーキペダルの遊びと床板との隙間

02.パーキングブレーキの引きしろ(または踏みしろ)
03.ブレーキの効き具合
04.クラッチペダルの遊びと床板との隙間(MT車のみ)

エンジンルーム点検(10項目)

05.エンジンオイルの漏れ

06.トランスミッション/トランスファーの油量・漏れ
07.ファンベルトの張り具合・損傷
08.パワーステアリングベルトの張り具合・損傷
09.ブレーキマスターシリンダーの液漏れ
10.スパークプラグの状態
11.バッテリー端子の緩み・腐食
12.排気の状態
13.エアクリーナーエレメントの汚れ・詰まり
14.冷却水の漏れ

下回り点検(3項目)

15.ブレーキホース・パイプの液漏れ・損傷

16.ホイールシリンダー/キャリパーの液漏れ
17.エキゾーストパイプ・マフラー・遮熱板の緩み・損傷

外回り・足回り点検(9項目)

18.ブレーキドラムとライニングの隙間(ドラム式)

19.ブレーキシューの摩耗(ドラム式)
20.ブレーキディスクとパッドの隙間・摩耗
21.タイヤの空気圧
22.タイヤの亀裂・損傷
23.タイヤの溝の深さ
24.ホイールナット/ボルトの緩み
25.プロペラシャフトの連結部の緩み
26.ドライブシャフトの連結部の緩み